ケータイ小説 野いちご

若頭に愛されて

第一章
未愛の日常地獄




~未愛の日常地獄~


怜央と別れ、家に帰ってきた。



『未愛か、、、可愛い名前だな』


『お前の髪は、、、触り心地がいい』



さっき怜央に言われた言葉を思いだしカァァ……ッ、と顔が熱くなる。



も、もおっ……!
なに思い出してんのよっ。


「ただいま」


もちろんそれに答えてくれる人はいないが、言うと落ち着くのである。






私が、7歳の頃。




お母さんが交通事故で、亡くなった。




父はまだ幼い私を残して家を出た。



『お母さんっ、お母さんっっ……。うぅ……ひっく、ぐす……』


取り残された大きな家で毎日仏壇の前に座っては泣いていた。

泣いたところでお母さんが戻ってくるわけでもないのに、ただひたすら涙が溢れ、お母さんと呼び続けた。


今に至るまでお父さんは一度も帰ってこなかった。


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