ケータイ小説 野いちご

~悪魔執事とお嬢様~

第二章
執事と一時の遊猟



私が男を撃ってから数分後、慌てた様子でセーラが走ってきた。



「あ、お嬢様ーーー!!」



一体何人殺し屋を雇ったんだベイリーは。
セーラのメイド服が血塗れじゃないか。

労働費をけちる分その金を素人の殺し屋に使うのは会社のためにもやめてやってくれ。



「よかったー!

シリウスさん…じゃなくてMr.アヴェリーは心配ないっていってたんですけど、
銃声が聞こえたもので」



あぁ、そうか。
シリウスがいたじゃないか。

召喚でもしとけば、銃を使う必要は
無かったのに。


……いや、安易に召喚に頼っていたら、
何回召喚回数があろうと足りないな。


私は一応自分の体に何か変化がないか
一通り確認した。



「私は全くもって無傷です。
それよりも、彼らの退治はできましたか?」



「はい!先程終わったところです!
なんか、Mr.アヴェリーが殆ど活躍してました。すごいですね!」



私は少し驚いた。

セーラ達の武力は本当に素晴らしいのに、
そのセーラ本人がシリウスの力を認めているのだ。


悪魔なんだから当たり前にしても、
衝撃的だ。

(本人曰くほんの数秒で50人の人間を
倒せるそうだが)



「そうですか。では今どこに?」



「Mr.アヴェリーとエルさん以外お嬢様を
探してたんです。

Mr.アヴェリー達はおそらく地下の家政婦室ですね!

なんか、男の人一人を生け捕りにして
パンを焼き上げる?とか」



シリウスは、私が無事なのを見越して
任務を遂行していた。



「……わかりました。
セーラ、そこの溝鼠を捨てておきなさい。

もちろん部屋の片付けも」



「え……片付けもですか」



セーラはあどけなくそう返してきた。

部屋が悲惨な状態なのは認めるが、
しかし彼女はメイドだ。


「いいですね?」と私は釘を刺しておき、
家政婦室へ行った。


地下にはあまり行ったことがないので、
家政婦室がどこにあるのかは
うろ覚えだった。


恐らく、奥のワインセラーから4番目の
部屋が家政婦室のはずだ。

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