食事の後、ウィルはしつこく私の過去の恋愛遍歴を聞いてきた。

どんな男だったのか、どんな付き合いをしてきたのか。
その男とどのくらい付き合ったのか、どこに惹かれたのか、とか。

忘れようとしていたこともすっかり忘れていたことも、全て掘りおこされるように、それはもうねちねちと聞いてきて、最後はやけになって洗いざらい、いい思い出も、悪い思い出も、全て放出してしまった。


話していくにつれてウィルの顔が険しくなっていったのは、多少気にはなったけど。

でもまあ、おかげさまでスッキリ、ふっきれた。


そのせいなのか、珍しく次の日はイザベラに起こされる事となった。


「おはようございます、ユーリ様。朝ですよ。起きて朝食のご準備を」


その声にハッと目が覚めた。

陽の光が部屋の中に差し込んでいて、部屋の中は既に明るくなっている。


そういえば今日からお城の敷地内なら自由に出でもいいんだっけ。

初めて見る部屋以外の景色はどうなっているんだろう?


楽しみ。
今からワクワクしちゃう。


あとそうだ!

恐怖?の王様達との食事もある!

なんてこと!

色々とイベントがある日なのに、こんな日に寝坊しちゃうなんて!