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「森田のう○こ、ゲス、鬼畜。」



散々な暴言と共に登る階段、目指す教室。


雑用係になってから、早いもので1ヶ月が経とうとしている。


昼休み前に、私のところへやってきた森田は『購買のパンは飽きた。学校抜けて近くのコンビニからサンドイッチよろしく。あ、レタスサンドな。』


と、当たり前のように告げて友達の輪の中に消えていってしまった。


『部活 遅れたくないから、代わりに日誌書いて出しとけ。』って、やってもいない日直の日誌を書かされたり。


『藤崎(英語教師)に雑用頼まれたから、お前にやる。ほら。』って、自分が頼まれた雑用をさらに私に押し付けたり。


『次の授業サボるから、先生に上手く伝えといて。単位に関わるから。』……もう何か、色々 あり過ぎてきりがないんだけど


1ヶ月もこんな関係(雑用係)を続けている私達のことは、もはや学校中に知れ渡っていて


最初こそ、付き合ってるんじゃ?!…なんて噂もたったけれど…


今ではみんながみんな

『まだやってるの?』
『頑張るね〜江菜!』
『森田は攻略不可能だって〜』


と、完全に私の片思いである事を知っている。

それにしても森田の雑用 鬼畜過ぎて吐血寸前。学校抜けてコンビニって、バレても助けてくれないくせに。