___どうしてこんなことになったんだっけ。
思考停止中の使えない脳味噌を、無理矢理作動させる。
ええっと、私は、ついさっきまで学校にいて。大地と一緒だった。
そこに突如現れた逢阪に手を引かれ、流れるままに車に乗り込んだ。
逢阪の車は、高級感漂う黒い左ハンドルの車。
そんなものが校門の前に停められているだけでも目立ちまくりなわけだが。
その車の所有者が妙にオーラを放つ人物だったのだから、一緒にいる私まで大注目されてしまった。
完璧な程に男前なこの人は、シートベルトを締めるその当たり前の動作ですら絵になる。
「社長なのに、運転手とかいないんだ」
「ドライブは嫌いか?」
「わからない」
したことがないから。
「俺は、好きなんだ。運転」
これから、どこに向かうっていうの?
___この選択が、茨(いばら)の道に繋がっているなんて、この時の私は、ちっともわかっていなかった。
思考停止中の使えない脳味噌を、無理矢理作動させる。
ええっと、私は、ついさっきまで学校にいて。大地と一緒だった。
そこに突如現れた逢阪に手を引かれ、流れるままに車に乗り込んだ。
逢阪の車は、高級感漂う黒い左ハンドルの車。
そんなものが校門の前に停められているだけでも目立ちまくりなわけだが。
その車の所有者が妙にオーラを放つ人物だったのだから、一緒にいる私まで大注目されてしまった。
完璧な程に男前なこの人は、シートベルトを締めるその当たり前の動作ですら絵になる。
「社長なのに、運転手とかいないんだ」
「ドライブは嫌いか?」
「わからない」
したことがないから。
「俺は、好きなんだ。運転」
これから、どこに向かうっていうの?
___この選択が、茨(いばら)の道に繋がっているなんて、この時の私は、ちっともわかっていなかった。