穏やかでいてどこか闇を隠す雰囲気の森の中。
どす黒い空気を辿ると洋館があった。
中には目の赤い魔女が住んでいて、同じような赤い目の人を攫うらしい。
その攫った子供を働かせたり食べたりもする。
魔女は月の光が嫌いなことを、私は知らない。
ナイフに反射した月の光。これを見ると頭が痛み出す。
飛び散った返り血を腕で拭い、赤く染まったあの子の腕を取る。
私はあの子に問いかける。
「赤い色って好き?」