ケータイ小説 野いちご

キミを想えば想うほど、優しい嘘に傷ついて。

第一章
優しい体温

「なんか最近、楽しそうじゃない?」


いつものように購買にパンを買いに行く途中、京ちゃんがニヤニヤ笑いながら尋ねた。


「そう?」


「なんかいいことでもあった? まさか、日向と進展があったとか?」


「ないない。ていうか、あたしべつに日向くんのこと好きとかじゃないからね」


「そうなの? でも、日向はあきらかに花凛のこと気に入ってるじゃん。いつも花凛のこと見てるし」


「あははっ。京ちゃんってば考えすぎ。隣の席だからだよ」


「いやいやー、あたしの目に狂いはないはず」


京ちゃんがブツブツと独り言をつぶやく横で、あたしはぼんやり日向くんのことを思い浮かべた。


たしかに日向くんとはよくしゃべるし、番号を交換したあとは通話アプリでやりとりしたりしている。

< 47/ 91 >