休日になり、今日は午前練の為に学校へ向かう。


「あ。」


「あ、おはようございます。山野さん。」


校門間近で彼とばったり会ってしまった。

結局は目的地が一緒なのだから遅かれ早かれ彼には会うのだ。

最初から決めていたように微笑んで挨拶をする。

昨日のことは私自身の問題で彼には関係ないのだから。


「おはよう………。」


何か言いたげな目をしたまま彼はそう返す。

無意識に構えていただろうか?


「?……何ですか?」


「………いや、何もないよ。」