「麻里奈も風邪ひいてまで来る必要ないのにね」

「お前に会いたかったんだろ」

「うん、まぁ……だから怒れないんだけどさ」

麻里奈を病院に連れて行った後そんな話をしながら歩いていた。

風邪だったらしい。お騒がせな。

「けどやけに麻里奈の肩持つね」

「んなことねぇよ」

「そう? ……あ! 駄菓子屋さんだ!」

道の反対に駄菓子屋を見つけ、駆け出す。

「おいおい……」

祐一郎の静止も聞かず、横断歩道を突っ切ろうとしたその時だった。



緑色の乗用車が俺に向かって突っ込んできたのは……