すーはーすーはーと深呼吸をする麻里奈。

「鹿島先輩怖い人じゃないよ?」

「別に怖いわけじゃねぇし。
ただ男に謝るなんてアタシのプライドが許さねぇっつうか……」

強がりなのか本音なのかよくわからないセリフをはく麻里奈を

「いってらっしゃい」

と、にこやかな笑顔で送り出す。

「……い、一緒に来て」

一体何に怯えてるんだよ……

なんて考えつつも

「もうしょうがないなぁ……」

了承しちゃう。

だって麻里奈、大っきい弟か妹みたいなんだもん。

誕生日は麻里奈の方が早いんだけどさ。