海月side



文化祭の日、花鈴と二人で消えたと思ったアイツから朝日の元にLINEが届いた。



【屋上にりんりん居るから迎えに来て】



何故かと思いながら俺たちは迎えに行くと、花鈴は屋上の扉を見つめたまま放心状態で居た。



「花鈴……」



アイツと何かあったと悟った俺たち。



「えへへ。フラれちゃった」



何故だ。


アイツも花鈴の事が好きなのは、見てれば分かる。



だって明らかに他の女と扱いが違うから。


あとはあれだ。双子の勘ってやつ。



なのになんで……



「あいつ……」


素直にならないアイツに怒りが込み上げてくる。



花鈴があまりにも必死にいつも通りを振る舞うから、俺たちは何も言えなかった。




文化祭が終わってから、アイツは学校に来なくなった。



連絡を朝日達が入れると、


【家の用事で暫く休むねー】


そんな返事が返ってきたらしい。