「……………ネムッ」
いつものように朝から目を覚ます響、けれど今日は土曜日だと思い出すと二度寝をしようとまた布団をかぶり直す
だが、何かを忘れているような気がして寝付けなかった
「……………っ…あぁ!忘れてたっ」
思い出したのか、慌ててベッドから抜け出すとこれまた慌ただしく出掛ける支度をはじめる
そう言えば昨日、莉子からラインが来ていたのだ
一応、帰るとだけラインで連絡をしたのだが…どうやら帰る時も一緒に帰りたかったらしく怒られてしまった
莉子の返事に気付いた時にはもう家に着いていた頃で、莉子も青木に送って貰ったらしい
しかし、勝手に帰った事に腹を立てている莉子に今日は呼び出されているのだ
(うーん……今考えると、休日に莉子と出掛けるなんて初めてじゃない?いつもなら学校帰りとかだし)
そう考えると少しだけ嬉しくなるが不安もある
なんせ莉子は可愛い
クソ可愛いのである
学校帰りでも知らない男子にナンパされたりするし、莉子が道を通れば振り返らない男子は居ない程だ
(………仕方ない、よな)
響は溜め息一つすると“準備”を始めた