あの日からずっと

「はぁっ!はぁっ!」

わたしは闇の中走っている。

「まって!!」

彼を追いかけて

「ゆい!!」

彼は歩いているはずなのになぜか追いつけない

手を伸ばしても届かない。



いや、いかないで

「お願いだからまって!ひっく…っヴっ」

とうとうわたしは
ぐしゃぐしゃの顔をして泣き出した

「ゆいがいなくなるのは…嫌だよっ!」

わたしは今までにないくらいの大きな声で叫んだ。

ピクッ

彼は反応し
やっと振り向いてくれた

「っ!ゆい!!」

だけど

『… … … 』

「え?」

口パクで言葉をいい
ゆいはまた前を向いて歩いて行ってしまった