《翔琉said》





「なぁなぁ~翔琉~」



「んだよ、気持ちわりぃ」



「最近、翔琉。女子と遊んでないけど本命でも?」



「なわけねぇよ」



俺の隣で鬱陶しいヤツは


南雲 來輝(なぐも らいき)


昔からのダチ。

いつもはうるせぇけどいざとなると頼りになる。


んで、俺は


本城 翔琉(ほんじょう かける)


“鬼龍”っていう族の総長をしている。



これでも日本一なんだぞ。


俺達は基本仲がいいほうだ。


居場所がない奴らの集まりどころだからな。


みんなが優しい。



そんな鬼龍が俺は大好きだ。


そんな鬼龍も勝てない奴がいる。


それは、




────────伝説の“美姫”


美姫はその名の通り美しくに技を繰り出し、あっという間に敵を倒すという。



それに、殺したりはしない。


少し痛めつけるだけ。



そんな美姫が俺の憧れだ。


悪い奴らだけ狙っていい人たちを助けるという。