それから半年経った、小学6年の冬。


「さ、寒い………!」

しんしんと雪が降る中、私は神社へ向かっていた。

『七波。傘なんてささないで雪を浴びましょうよ。気持ちいいわよ。』

おかっぱ頭の赤い着物をきた美少女の妖怪、燈桜が隣を歩きながら言う。


「やだよ!見てるだけで寒くなるから!
傘差しててね!」

『はいはい。』

燈桜は服と同じ真っ赤な傘を差してくるくると回しながら私の前を歩く。


今日は1月1日。
神社でお祭りがやってるんだって、と
何の気もなく、私のベッドで漫画を読んでいた燈桜に言うと。