伝えたくて、もう一度会いたくて必死に走った

追いつかないと思って諦めようとしたとき

前から走ってくる人影…

こうき…?

はぁっはぁっ…荒れる息

「こ、こうきっ!!!」


「う…うるせぇよ」

「ごめん、なんでこうきが走ってるの?」

「なんか諦めきれなくて…お前がやっと好きな人できて次に進めるのに、全然喜べなくて。帰ろうとしたんだけど…お前こそどうしたんだよ」

「伝えたくて、あの…
好きな人ってこうきなのっ…嘘ついてごめん。こうきが、私と付き合ってるのって暇つぶしなんだろうなって思ったらまた傷つきたくないって思って…それで」

きゃっ…!
こうきに強く腕を引っ張られ
思いっきり抱きしめられた

「ちょっと…苦しい」

「んなわけないじゃん…言っとくけど俺は一目惚れだったから」

「えっ?」

「俺こんなんだから、きっと本気にされないと思って、でも一緒にいるうちに
まじになってた。」

「好きだよ」

////

「お前まじ可愛い」

こうきに強く抱きしめられ、だんだん近くなる顔
ドキドキしながら
ゆっくり目を閉じ
優しくキスをした。

恋は傷つくものだけど、好きな人と一緒になれたときはそれ以上の幸せ

また傷つくことも、あるかもしれない
でも、そのときはまた伝えよう。

「大好きだよ」