私の15の春はなんとも綺麗に玉砕した…

女子校育ちだった私は、塾の先輩に恋をした。
話した事なんて勿論なかった。
とにかく顔がかっこよくて、背筋がすっとした大人びた感じだった。

友だちからはあまりいい噂は聞かなかったけど…
それでもあの真っ直ぐな眼差し、優しい話し方
どれも私の目には素敵な男性にしか映らなかったのである。

先輩が塾をやめると聞いたとき
私は人生で初めての告白をした

「初めして、吉田といいます。先輩のことずっとみてました。すきです。」

少女漫画のセリフのような。今の私の精一杯の言葉だった

「あ゛〜笑ごめん、俺君みたいなのタイプじゃないんだ それに俺の事そんな知らないでしょ?そういうの恋に恋してる自分が好き〜ってやつだよ笑 ごめんねっ」

今でも鮮明に覚えている…
あの言葉には腹が立った
私のあの想いは恋じゃなかったの?
そんな訳…
″恋に恋してる″
このフレーズが頭から離れない
きっと図星だった…
それから私は『恋』のはじめ方『恋』が何なのかわからなくなってしまった。