文化祭まであと3日、私達はその準備に追われていた。


「まりあ様!」

「ささ、衣装合わせしましょう!」

「う、うん……」


私は、クラスメートの衣装係りに囲まれる。


うちのクラスでは、謎解きアドベンチャー迷路をやる事になっていて、その最終ステージが、私の担当だ。


「まりあ様の懺悔と近いなんて、縁起が良さそうですね!」


「まりあ様は、この聖母の白いドレスを着てもらいます!」


そう、私はこの白いドレスと、ベールをつけて、最終ステージまでたどり着いた人達の懺悔を許し、誓いを見届けるという謎な設定をされている。


私、最終ステージにいらないんじゃない?


でもまぁ、クラスたっての希望だし、私に断る理由もないもんね。


ドレスに身を包み、ベールをつける。

黒く長い髪はそのままに、私は鏡の前に立った。


「これ………手作りなんて、すごいわね」


私は、あまりの完成度の高さに、目を見開く。


まるで、私にあつらえたみたいにぴったりで、着心地も良かった。