『そろそろ、俺のこと考えてほしい』



そう言われてからずっと考えていた。


考えても答えが出ないまま一週間が経った。




私は入谷くんのこと、嫌いだった。

大嫌いだった。



無理やりファーストキスを奪って、失礼なことばっかり言って、私をからかって楽しむし。


だけど、私が泣きたい時や泣いてる時はいつもそばにいてくれた。



私の気持ちを理解してくれている気がした。




でも、京ちゃん。

私には京ちゃんがいる。


物心つく前から大好きな幼なじみ。


京ちゃんは私が追いかけてくるのを望んでいる。


恋愛感情はなくても、私にそばにいてほしいと思ってくれている。