気がつけば、夏休みは終わって文化祭当日になっていた。


この学校は始業式の次の日に文化祭がある。



2日間行われて、高校の行事の中でもトップクラスの盛り上がりになる。




家を出ると、京ちゃんがすでに待っていた。



「はよ」



笑顔で朝の挨拶をしてくれる。



「おはよう」


だから私も笑顔で返す。

夏祭り以来京ちゃんとは会っていなくて、昨日の始業式で久しぶりに顔を合わせた。



私が気まずくて避けてたんだけど、京ちゃんは会うと夏祭り前と変わらなかった。


私はすごく意識して、夏祭りの帰り道も家に着いてからも次の日も、その次の日も。



ずっと京ちゃんのことを考えていたのに、実際会うと普段と全く変わらない京ちゃんで拍子抜け。



まぁ、京ちゃんにとってはそれだけのことだったのかもしれない。