ケータイ小説 野いちご

初めての相手は無愛想上司

無愛想な私と上司
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『おはようございます』


「2年前の東名の資料、見せて」


『…お待ちください』




言われた資料を探しに資料庫へ入る
どこにどれがあるか、
全てを把握しているから、迷わず行く



『お待たせしました。持ち出しされるのであれば、社員証を提示してください』


そういうと、
何も言わず社員証を出してきた

バーコードを読み取り、ファイルなバーコードも読み取る


『ありがとうございます、返却期間は1週間です』


社員証を返すと
また何も言わず、受け取り
資料課から出て行った



あの人は、そういう人だ
無駄話をしない、
無駄に愛想も振り向かない
そして、笑わない


「相変わらず忙しそうだね、小山くん」


私にそう話しかけるのは
上司である資料課課長の蔵田課長

窓際、と呼ばれる資料課は
光が当たらない地下にある
人付き合いが苦手な私にはピッタリだ


資料課は蔵田課長と私
そして秘書課から降格した伊藤さんだけ

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