アラームの音で目が覚めて、のそのそと起き上がる。
段々と寒くなってきて、布団から出るのが辛くなってきた。
あくびをしながら一度大きく伸びをして、ベッドから立ち上がった。
カーテンを開けると、朝の光が差し込んできてあまりのまぶしさに目をつむってしまう。
リツも同じ朝日を浴びているのならいいんだけど……。
手だけでなく唇まであんなに冷たいとは思わなかった。
雨の日だから体が冷えているのだと最初は思ったんだけど、昨日のは異常だと思う。
夜は段々冷え込んできてはいるけれど、雨の日ほどじゃない。
顔は青白いし、腕は細いし、手だってマネキンみたいに白くて血が通っていないようにも見えた。
『オレは大丈夫。まだ大丈夫だから』
リツがつぶやいた言葉も気になる。
本当は死の淵にいる状態なんじゃないかって……不安になってくる。