ベイエリアに立つ
海が一望できるマンション。


俊介は自分の部屋に帰ると
ため息をついた。


真っ暗な部屋の明かりをつけると
徹底的に整頓された部屋の様子が



浮かび上がってくる。


鏡面仕上げのダイニングテーブル。
出窓に置かれているモンステラの鉢植え。


壊されたカットグラスのコレクションも
今は元通り


コレクションケースに収まって
美しい光を放っている。



そして単身用のマンションには似つかわしくない
巨大な冷蔵庫が


キッチンの奥で
鎮座しているのが見える。



俊介はシャツを脱ぎ
上半身裸になっった。


細身の体に
バランスよくついた筋肉。



「おいしいものは最後に
食べよう……」


そうつぶやいた俊介。