それから1週間たった。
心優はすっかり体調も戻った。



相変わらず、夜中に魘される日々は続くようで、寝不足な心優も、


葵がいるから笑顔でいられる。





中島 「葵先生ー!心優ちゃんさっき、呼んでましたよー?」


葵 「え?そうなの?どうしたんだろ、さっき回診行ったばっかなんだけどな。」


中島 「もう、ラブラブですねーほんとに」


亮 「でも葵がほんとに心優ちゃんと付き合うことになるなんてなー」


中島 「僕は絶対こうなると思ってましたよ!
葵先生の愛、実ってよかったですねー」


葵 「んもーうるさいよ、中島。」


中島の頭を軽く叩いて心優の元へ向かう葵。


病室に入ると抱きついてきた心優。


葵 「うわっ!びっくりしたー!

どうした?心優?」


心優 「ねえ、中庭行きたいっ!行ってもいい?」


葵 「中庭?でも俺、今から外来あるんだ。だから、外来終わってからじゃダメ?」



心優 「んー、だって見て?こんなにいい天気!
青空だよ?葵先生待ってたら日がくれちゃうよー」


葵 「まあ、そうなんだけどさー」


心優 「心優1人で行く!中庭だもん!ね?いーでしょ?」


葵 「え!?1人で!?大丈夫なの?!
そりゃ、今日は調子も良さそうだし、中庭だから行ってもいいけど、ほんとに1人で大丈夫?」


心優 「うん!だって中庭には他の患者さんも行ってるし、看護師さんだっているし!」


生き生きしている心優だから


葵 「んー、じゃあ、絶対に走らないこと!

時間を忘れないこと!

何かあったらすぐ俺のことを呼ぶこと!

この3つが約束できるなら行ってもいいよ」


心優 「うん!守れる!約束ー!」



という心優だから許可を出した。



が、これが大変なことになるとは葵も心優も予想すらしていなかった。