今日は午前中に外に出たり抜糸したりカテーテル抜いたりしたからどうやら疲れたようだ。


心優が眠そうに目をトロンとさせながら寝ないように目を閉じないようにしている。


葵 「心優ちゃん、眠い?もうすぐご飯くるけど、ちょっと寝ようか。」


そう言い、お腹をトントンとする。


次第に瞼が閉じ、寝息を立て始めた。

薬を使わずに眠れたのは久しぶりで、

葵は嬉しくてたまらない。


そっと、病室を後にし、医局に戻る。

今日は午後も外来がなく、黙々と溜まっている仕事を片づける3人。



午後4時になり、そろそろ心優が起きる頃だろうと思い、


葵 「ちょっと心優ちゃんとこ様子見行ってくる」




まだ眠っているかもしれないので、ノックはせずにそっと入る。


すると、


心優 「んー、んー、はぁはぁんー、はぁはぁはぁ」


心優は眠ったまま魘されていた。
涙も流し、汗をかいている。


怖い夢でも見ているのだろうか。


葵 「心優ちゃん!心優ちゃん!」

肩をトントンしながら起こす。


ゆっくりと目を開けた心優は葵を見た途端、手を伸ばした。


葵 「心優ちゃん、怖い夢見ちゃった?」


葵は心優の手を握りながら、頭を撫でる。


心優 「ふぇ、グスッヒックヒックあ、おい先生」


葵 「ん?葵先生ここにいるよ?」


心優 「グスッヒックグスッあ、おいグスッヒックせんせ、ヒック」


葵は心優を抱き上げ自分がベッドに腰をかける。

心優の背中をトントンして、落ち着くのを待つ。


心優 「グスッヒックヒックグスッ」