―涙の味―



体育館に響くにぎやかな声と、バスケットボールの音。

体育館の開いた扉の奥を覗きながら、テニスコートへと向かう。

遠くの校舎から聞こえる吹奏楽部の低音の音が体に響く。
その低音がとても好きだけど、何という楽器なのかはわからない。


いろんな音が集まる時間。

その音達は間違いなく“青春”の音なんだと思う。

放課後の学校は、キラキラしていて希望に溢れている。