* * *








気づけば梅雨の時期も
終わりかけの今日この頃。




あれからというもの、
宮原先輩はしょっちゅう
あたしに会いに来るようになった。


そのせいで…




「どいてくんない⁇」

「調子乗ってんじゃねーよ。年下のくせに。」




このありさま。




早奈英と一緒に売店で
ジュースを選んでいると
3年生の先輩にわざと
ぶつかられた。



宮原先輩のせいで
女の先輩や、他の女の子達から
嫌がらせをされるようになった。


ぶつかられるのなんて日常茶飯事で、
時には、呼び出されたりもする。



「ひなた、大丈夫…⁇」

「全然大丈夫。馬鹿らしい。」


早奈英はその度に心配して、
学校にいる間はあたしの隣に
ずっといてくれた。



もう…
本当にいい迷惑。
面倒くさいよー。




「おばちゃんこれ頂戴っ。」

「はいよ。108円ね。」


あたしは小さな紙パックの
パインジュースを買って
早奈英と教室に戻った。