…………あれは、まだ 私が幼い頃。

気づいた時にはもう、


私は一人ぼっちだった



どこから来たのかも親が、誰なのかも分からず


ただ気づいた時には、


深い森の中にいた。




唯一 覚えているのは''胡珀''という名だけ




しばらくして、私は大人に見つかり



孤児院へと連れていかれた。




当時の私には、感情というものが分からず、


ずっと無表情でいた、それに加えこの容姿だ。



他の人間とは異なる容姿


子供とは思えない雰囲気があったせいで


私は 他の子達から気味悪がられ孤立してしまった



そして、小学にあがってからは 陰湿ないじめにあっ


た。私は 精神的にも身体的にも耐えられなくなり


あの日の夜、こっそり孤児院を抜け出した。


だが、行く宛などない私は 最初に目覚めた森へ戻っ


てきた。 しばらく その森でさ迷っている時に


お義祖母ちゃんに出会ったんだ────

































────ポチャン……








「ん……ここ…は……?」





目を開くと、そこは見知らぬ家の寝室らしきところ
だった。私は 上体を起こし、周りを見回すも人の姿
が見当たらない。






「ここ……どこだろ……」






未だに うまく働かない脳を総動員させなんとかこの
状況を理解しようとするが あの光に当てられたせいか思うように脳が働いてくれない





「なんで、私 こんなところに……?」





1人呟くも、当然その問いに応えてくれる者はいない。



しばらくすると、ふいに部屋の戸が開かれた。






「起きていたのか」





そこには、手に桶を持っている青年がいた。
男の人は、私が寝ていたベットのようなところまで来て、桶は下に置いた。


私は その動作の間ずっと男の人に魅入られてしまった。




それもそのはず、彼の容姿は驚くほど美しく、端正な顔立ちをしていたからである。紺に似た色の髪、瞳は宇宙から見た地球の海の色のような瑠璃色だった。



見とれぬほうがおかしい…






「……なんだ?俺の顔に何かついているのか?」







「い、いえ!!なんでもありません!!」






しまった……つい見すぎてしまった……変な人だと思われたかも……



私は 視線を下に落としてからまたチラッと彼を盗み見た。



すると、彼は桶の中のタオルに手を付け、タオルを絞った。




私は思っていた疑問を口にした。





「あの、すみません」






「なんだ?」











「一体 ここはどこで……あなたは誰ですか?」