景色は、橙色に染まっていた。



ここは、人間界__自分たちがいる世界の、ずっとずっと上の世界。



綺麗な夕日を見ながら、少女・紅蘭(ぐらん)は、紅い大きな羽を大きく開いた。



「我の世界を繋ぐ地界への道よ、開け」



ゴオーッと開いた闇の道に向かって、紅蘭は紅く長い髪をなびかせながら急降下し、地界__妖怪の世界へと向かった。