「じゃあ、各自くじの場所に移動してねー」



先生がそんな事を言って教室を出て行った。


途端に教室は騒がしくなり、ぎゃあぎゃあど騒ぎ立てている。


「友里、誰と隣?」


友達の美香がくじを覗き込んできた。


「うーんと、白狐君だよ」


私がそういうと美香は目を丸くした。

すっごい顔になってるよ……?
そんな顔でも美香は美人さんだなぁ……。



「でもさ、でもさ。白狐って、遅刻魔で有名だよ?」


「うん、だけど、話してみないとわかんないかも」


そうやって言うと美香は困った顔をした。