「はぁ、やだな。就職」
晴れて短大を卒業する私“真有(マアリ)”は
大きなため息とともに肩を落とした。


季節は卒業シーズン一歩手前の1月。
北海道ということもあって雪が多い。


「えー、まーたん就職するの?笑」
隣で携帯をいじりながら私を“まーたん”
と呼ぶのは大学でできた親友の美穂。

「いや、したくないけどね全然」

「でも、せっかく単位ギリギリで栄養士の免許
とれたのにー。ギリギリで(笑)」

「ギリギリは余計よ。本当のことだけど」

そうだ、折角取得した栄養士の免許。
この免許を取るためだけに短大生活を2年もしたんだ。
これで就職しなかったらこの2年間は何だったんだ。

や・・でも・・・





「就職したくなーーーーーーい!!!」