__リヒトにビシッと指を向けて

そう言った。



「まあ…俺になるか、

 リリーからの推理を聞くと…。

 でも…ということはどういうことだ?」


「リヒト君は、無意識で火属性の能力を

 使っているということです。」


リリーはリヒトを真剣な目で見る。


「そうなのか、じゃあ。」


リヒトはリリーのその真剣さを受け入れ、

話をする。


「全属性使える可能性が高い…と

 なります。」


リリーはリヒトから目を逸らし俯いた。


リヒトはそんなリリーを黙って見つめて、

返事をする。


「あぁ。…だな。」


暫く…部屋が静寂に支配されるが、

リリーが口を開いた。


「…そういえば。」


リリーは俯いていた顔を上げて、

リヒトを真っ直ぐ見つめた。


「どうしたんだ?リリー?」


「リヒト君の髪色…変わらなかったんです。

 どうしてですかね?」


リリーは頭を傾けた。


「どうしてだろうな。」

リヒトはリリーに聞かれて、考え始めた。