ーー6月の終わり。


梅雨もだんだん明けそうな今日この頃、学校は期末テストを控え、勉強モードに突入していた。



みんな自分の席で自習をしたり、友達とわからないところを教えあったり。



私の席にも朝から花鈴がやってきて、一緒に勉強中。



「あー、数学絶対無理〜!

課題無理」



「あはは、でも今度はちゃんと出さなきゃダメだよ」



「無理〜、終わんない」



数学が大嫌いな花鈴は今回も課題に苦戦してるみたい。



私もそんなに数学は得意なわけじゃないけど、課題がまたたっぷり出されているのでなんとか必死でこなしているところだった。



「あ、そうだ。ハルくんに教えてもらったら?」



「無理だよー!ハルバカだもん!

むしろ私が教えてあげてるの。

数学はやっぱ夏希に頼るしかないかもね〜」



…ドキ。



ナツくんの名前を聞くとやっぱりドキッとする。



「そうだね。

ナツくん数学得意だもんね」



「ねぇ、今度一緒に教えてもらおうよ!」