「ねぇねぇごめん、鈴菜!

私今日友達とケーキバイキング予約してて…」



ある日の放課後、さあ帰ろうと支度していたら、花鈴が私のところに慌てて飛んできた。



そして小声で囁く。



「できればすぐ帰りたいんけどさぁ、あのシマ先に今日までにノート提出しないといけなくて…。

私のフリして出しといてくれないかなぁ?

シマ先て話長いし捕まったらなかなか帰れないし…。お詫びはちゃんとするから〜!」



焦った様子だから何かと思ったら、数学の嶋先生(通称シマ先)に課題をまだ提出してなくて、それを代わりに出しておいてほしいとのこと。


嶋先生は確かに説教臭くて話が長いから、提出が遅れたりギリギリだとしばらく小言を言われるのだ。