ケータイ小説 野いちご

俺は、お前がいいんだよ。【番外編】

*恋のはじまり


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「……降ってきちまったな。」


雨宿りをするため、空き店舗の軒先に入った俺は、溜め息まじりに呟いた。


今日はツイてない。


友達の家に遊びに行ったところまでは普通だったのに…


帰る途中で、自宅の鍵をウッカリ友達の家に忘れてきたことに気付いたところから、調子が狂い始めた。


しかも気付いたタイミングが、駅。


月沢までの一駅分の切符を買おうとしていた時だった。


ガックリと肩を落としながら駅を出て、歩いて来た道を引き返していたら、この雨だ。


あいにく傘は持ってない。


近くに傘が売っていそうな店もない。


おまけに、雨は…すぐには止みそうにない。


どうする…?


友達に電話して、鍵をここまで持って来て貰えないか、頼んでみようか……


ポケットからスマホを出そうとした俺は、その手を途中で止めた。




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