「亮くん、おはよう」


あれから、私たちは何を話したわけでもなく

私には日常とは言えない日常が、変化もないまま流れていた。



「あ、おはよう」


亮くんとの関係も、

会いたい時に会いに行く。


そんな感じだった。


でも、私の中で亮くんの存在は大きかった。




慣れない入院生活。


お母さんもお父さんも、仕事で忙しいし

たかが骨折程度で会いに来るはずもない。


_____寂しい


気持ちを出すことは許されない。



そう思っていた私に、亮くんはいつだって灯をくれた。