「ここは・・・どこ? 今までこんな所・・・来たことないわ・・・
だけど、とても綺麗な場所ね・・・!!」

ガザッガサゴゾッ!!

「きゃぁぁああああああ!!」

気づいたら私は悲鳴をあげてしまっていた。

も、もしかして熊!?

ど、どうしよう!なんとかして身を守らなきゃ!!

逃げなければと思うのに、体がうまく動かない。

この大きさじゃ絶対食べられてしまう!!
あまりの怖さでうずくまっていたその時……

「あの・・・」

「え・・・?」

思わず私は顔を上げた。
私の瞳に写ったのはとても綺麗な男の子。

「あの・・・大丈夫ですか・・・?
驚かせてしまったようで・・・申し訳ありません・・・」

「あ・・・は、はい・・・だ、大丈夫です・・・」

思わず私は見とれてしまっていた。

「あ、自己紹介が遅れてしまいすみません。私の名前はウィールズと申します。ポルトア王国の今の王が私の父で、私は受け継ぐ事になっております。」

「わ、私はミルニナ王国のフローラと申します。今の王が私も、私の父です・・・」