『……』


美しい空色の瞳がアオイを捉えたままゆっくり近づいてくる。

そして…

ひんやりとしたキュリオの手がアオイの額に触れて…


『…っ…』


きゅっと瞳を閉じたアオイ。


『少し熱いな…顔も赤い気がするが気分はどうだい?』


『いいえ…っ!今日は少し遊び疲れてしまっただけで…!』


『…今日のお前はほとんどの時間を書庫で過ごしていたと記憶しているが…?』


『えっ!?』


料理人たちから聞いていた料理本を探すために書庫に籠っていたことがまさかキュリオにバレていたとは知らず、動揺にダラダラと汗をかき始めたアオイ。

すると、額にあったキュリオの手が頬まで降りて…


『…隠し事をしているなら今のうちに言いなさい。お前は嘘が上手ではないのだから』


いつもはあたたかなキュリオの瞳の温度が下がり、添えられた手が言葉を促すように頬を撫でる。