午前だけの勤務では
終わりそうになかった仕事を
なんとか切り上げて
急いで帰ってきた


嫌な予想ほど当たるもので
案の定部屋のベッドには
最悪の顔色で涙を流す覇瑠の姿…



熱も上がってるし
本人は嫌がったけど
とりあえず病院に連れてきた



覇瑠を抱えたまま病院に入ると
診察室の近くで
龍が待機してくれてた


「荘」

「龍ありがと」


「入って、寝かせて
熱上がってる?」


「あぁ家では8度7分
でも上がってるかも」


「おっけ
とりあえず計るわ」


そう話してるうちにも
だんだんと腕の中で
力の抜けていく覇瑠…


「覇瑠…?」
すぐにベッドに横にして
覇瑠の手を握る