【…翌日…】



健ちゃんは朝イチに
私の元に走ってやって来た。


『――…長川っ!
 監督のOKが出た!
 とりあえず今日、
 見学来いだって!』


とにかく健ちゃんが
嬉しそうなので、
凄いことなんだ!って
自分の中で
盛り上がってしまった。


「ホントっ!?
 ―…やったぁーーっ♪
 楓高に入学した
 甲斐あったよ~!」


健ちゃんと私が
万歳三唱していると
呆れ顔の潤ちゃんが
健ちゃんに声を掛けた。


「――…ねぇ、田原!
 本当にこの入部の話に
 ウラなんてナイよね?」