ケータイ小説 野いちご

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ハウトゥ・シナプス

あとがき





弱い、弱い自分から 逃げてばかりいないように。不器用な道草をしたのだから 情報伝達の仕方は覚えたね。

弱いふたりから第一歩。



ここまでお付き合いくださりありがとうございました。作者の颯希です。恋愛小説を書きました。

口が悪くて不器用なふたりの御話です。似たもの同士。

ケンカップルが好きです。



ある特定の人物に関する事柄をすべて忘れてしまう症状を、系統的健忘といいます。


ふつうは自分の身を守るために、いちばんショックだったことやストレスだったことを忘れるもの。梓にとっては母親のことを忘れてしまうのがいちばん楽な道のように思えます。
にも関わらず、梓は喜一のことだけを綺麗に忘れ去りました。

これは暗に、喜一のことを忘れるのが梓にとって今後いちばん楽になる方法だったことを意味します。

それだけ喜一のことを重く、つまり真剣に想っていたということ。梓にとっては母親が病気になったことよりもそのことで夢を諦めたことよりも、自分のかっこわるい姿を彼に見せ続けるのがいちばんの苦痛だったということです。


これこそが梓の最大級のデレなのですが、当人たちは1ミリも気付いていません。

だからこれはわたしと読んでくださったみなさんだけの秘密です。


また1から関係を築いて今度こそちゃんと支えあって、歩んでゆくのでしょう。梓がすべてを思い出すのも時間の問題かもしれないけれど。



梓と喜一、わたしの友人、そしてここまで読んでくださったみなさまに。ありがとうございました。




それぞれの思い出を、抱きしめて。                   20160317 颯希

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