「その顔、どうにかならないの」



お弁当を向かい合わせで食べているお昼休み。
私の顔をうんざりした顔で見るまぁちゃん。

週末のデートの余韻が消えなくて、私はずっと頬が緩みっぱなしなの。



「そんなに楽しかったんだ」

「うん!幸せな、時間だった」

「そ。よかったわね」

「うん!」




おーちゃんとの距離が、とっても近づいた気分。
チラリと見ると、おーちゃんは自分の席で黙々と菓子パンを頬張っている。
今日は立川くんはいない。



「今日立川くん、黒田くんと一緒じゃないんだ」




不意に、近くからそんな声が聞こえた。
近くのグループの女の子が話しているみたい。


「どこにいるんだろう。それなら一緒に食べようって誘えばよかったぁ」

「いっつも黒田くんと一緒だもんね」



立川くんは、かっこよくて愛想もいいし人気者だ。
立川くんを好きな子は、結構多いみたい。