某日、早朝。

鬼首會総本部。

「ふぁあぁぁあ…」

白いジャージ姿の、鬼首會の下っ端組員が出てくる。

日課の入り口前の清掃の為だ。

大欠伸で目を閉じ、ダラダラと歩きながら表に出た組員は。

「!!?」

目を開けた途端、眼前に居並ぶ数百人規模の警察官の群れに度肝を抜かれた。

先頭に立つのは、倉本 圭介巡査部長。

巽 英二巡査、私立探偵の蓮杖 耕介の姿も見える。

「警視庁の者だ。警視庁本庁舎爆破事件の嫌疑により、これより鬼首會総本部及び各関連事務所の強制捜査を執行する。これが令状だ」

背広の内ポケットから令状を取り出して広げ。

「取りかかれ」

倉本は捜査員達に指示した。