空き教室の数が知れない


ただ意味も無く広い大きな校舎


その一番奥の突き当たり


3つ並んだ水道を横切り


角を曲がった扉の向こう



底深くまで届きそうな程吸い込んだ空気


影のかかった感情諸共追い出すようにして息を吐く


まだ冷たい風が肌を刺す、今日


引き戸式の取手に手をかけ開き


真新しい靴で仕切りを越える


それは確かに


待ち受ける未来(これから)を指し示す



大きな



大きな



一歩だったんだ