「よかったぁ」

そう言って顔をほころばせる目の前の少年。

ふわふわ天パの金髪

これ……地毛だよね

目ぇ青いし

閑話休題(それはともかく)

び、美少年……

わ……俺より綺麗な顔してんじゃね?

「僕は御子柴 心っていうんだ~」

心かぁ

名前も綺麗だよ。

「みっちゃん
迷っちゃったんでしょ?
部屋どの辺?」

えと……

「たしか……あっちの方?」

「あ! だったら僕と同じ鈴蘭だよ!」

「鈴蘭?」

何で花の名前を?

「白羽学園の寮には花の名前がついてるんだ~
一年生は鈴蘭と蓮華、二年生は蘭と水仙、三年生は牡丹と山吹」

「へぇ~
あの塔は?」

「あれは生徒会専用だよ。紫苑っていうの」

ふぅん

「すごい! よくそんなの覚えたね」

「ありがと~
あ、もうそろそろだよ。
そこのとこ曲がればすぐ……」

「サンキュ!
ここで大丈夫」

「どういたしまして」

「また明日?」

「うん。
明日が入学式だからね」

「バイバイ」

「じゃあね~」

やったぁ

初日から友達が出来ました!

わーい