幼い頃から

この髪の色が大嫌いだった。

母親ゆずりの金色の髪。

それは自分にとって喜べるものではなく

むしろ

忌むべきものだった。

『妾の子』

その事実を一層引き立てる。

僕だって、同じ『御子柴』

でも、他の兄弟は自分のことを蔑む。

父親が、母親に似た顔をした自分を溺愛したのも

原因の一つ。

僕は

家族なんて大嫌い。

だから全寮制の高校に入った。

これでもうあいつらに会う回数は減る。

嬉しいな。

「ふふふっ」

自然と笑いがこぼれる。

そんな時だった

迷ったのかうろうろしている

同じ新入生を見つけたのは。