す「ただいま…。」




隼人の部屋に帰ってきて向かう。





隼「おう、おかえり。」




す「ん。」





だんまりしている私に気付いたのか、クスと苦笑して頭をポンポンして





隼「なにがあった?」




と問うてくる。




隼人の優しい声にいつも助けられるんだなぁ。





す「あのね…桜抜けろって。」



隼「はあ?」



す「娘が桜にいることがばれたら、自分の警視庁の立場が危うくなるからって言うの。」



隼「それは、すみれの人生無駄にしろって事か?つまり。」



す「ハハ、そうみたい…。

父親だから、唯一の血縁者だし流石にそこまでじゃないと思ってたんだけど。


どっか、呼ばれたのもまた家族として過ごせるからじゃないかなって期待してたんだ…私。

馬鹿みたい。」





悔しかったのか


はたまた辛かったのか



ドロドロした感情が一気に涙となって溢れてくる。




期待なんてとっくになくなったと思ってたのにまだまだ情があったなんて。






隼「だからいったろ?
傷付くのはすみれだって。何度もこういう事あったのに。今度からは絶対俺もいくから。」





ギュッ



す「…ありがと、桜は止めないからね?」



隼「当たり前だろ。」





私より身長の高い隼人を見上げると



やっぱりいつもより優しい笑顔があった。






す「殺し屋やっても隼人の笑顔があったらなんか安心してするわ、やっぱり。」




隼「オイ、照れさせたいのか。」




す「だってさ…。」










いつか桜を公式に脱退する時は



隼人と一緒にのんびり暮らせるといいなぁ。