体育



私はこの時間ずっと田中の行動を見張ってる。



どんな人物か、隙があるかないかきちんと見極めることも大切だ。




本当はこんな面倒くさい事やりたくない!


情報集めるのは由良の役目なのに〜。


脅すのとかそんなに得意じゃないしなぁ。





「ありがとうございました!」



一斉に食堂に向かう。



「すみれ、限定定食たべないの?」


うそ!


今日って定食の日だっけ?


うわー!!


食べたい食べたい食べたい!!


定食のハンバーグ好きなのに〜。




でも


ぐっと堪えて



す「ごめん保健室いくから、先に食べてて?」


「え〜本当調子悪いね、

お大事に!」



す「うん!私の分まで食べておいて〜。」



そういって手を振る時には


体育館には私と田中しかいない。




バスケのボールを片付けている田中の後ろに近づく。



す「先生!」



「藤堂か、どうした?」


す「質問があるんですけど……」



そう言ってにこっと笑う。



「おお、なんだ?」


す「率直に言いますね!

証拠渡してくれませんか?」



そう言って銃を構える。



「っ……!

お前…!」



なんでこの人が証拠を持ってるかなんて知らないしどういう関係があるのかも知らない。



命令は絶対、それだけだから…



す「早くしないと殺しちゃいますよ?

先生。」




早く行かないと定食なくなるんだけど。



「ひっ、お前は…何者だ。」



す「さぁね〜、でも銃の発砲は許可されてるし。私の事誰かに言ったら次の日は学校じゃなくて天国ですよ?」



にっ

と笑うと銃を発砲しようとする。




田中の頭に銃口をくっ付ける。



もちろんまだ、殺さないよ。



「わかった…分かったから。」



そう言ってよろよろ立ち上がると


体育教官室の方に歩いていく。