『君を大事にしたいから…』

新幹線で新居に着いて最初の日の夜、彼は言った。

『式が終わるまで…そういうのはナシにしような?』

バッチリ勝負下着で、準備万端だった私は“あれれ?”と拍子抜けしたものだった


以降。


彼は、ダブルのベッドに一緒に入って、私が眠るまでずっと頭を撫でていてくれる。

「オオカミさん…」

「何だい?」


キラキラ笑顔で見下ろす彼に、お腹の奥がきゅんとなって、

「オオカミさんっ」

思わず彼の胸に、頭をグリグリ擦り寄せてしまう。

「バカっ、止せよ」
  
彼は照れて慌てて私から離れる。

「…ホラ、もう寝なさい」

額に口づけ。

「はぁい…」



赤野燈子。

もとい、大神燈子。

シアワセ真っ只中___