『今日はタバサと出逢え

てよかったよ~』


《うん~あたしも!会社

で飲み会よくやるの?》


『時々な!』



【ズキッ…そうなんだ】



胸に痛みが走った。



ナオの車の中は可愛い

感じだった。



【彼女の趣味かな?】



『年いくつだっけ?』


ナオの左手があたしの

右手を握る。



【ドキン!!】



《あっ…15…》


『15?!!

まさか中学生???』


ナオの大きな声が車中に

響き渡る。



《違うよ~~高1》


あたしは

笑いながら答えた。



『驚かせるなよ!じゃあ

誕生日もうすぐ?』


《ううん~3月だから~

あとちょっとある~》


『3月?俺2月!近いな

あ~』


《ナオはいくつなの?》


まだナオの名前しか知ら

なかった。


『俺?19だよ~あと2

ヶ月でハタチ!』


《じゃあ4コ違いだ!》




ナオの車の中は

暖かくて

ココナッツの

甘い匂いがした――――